1)犯罪者が未成年の場合、親の監督責任

子どもが未成年の場合には、親が子どもの言動の責任を負うことになるケースがあります。それについては、事故でも事件でも同じです。

たとえば民法第712条では、子どもに「責任能力がない場合」には、子ども自身は何らの法律上の責任を負わないと定められています。その場合、未成年者を監督する義務を負う者(通常は親権者である親)が、子どもによる行動の結果について、法的責任を負うことになります。(民法714条)

ただし、親の責任が発生するための要件も定められています。具体的には以下のとおりです。

親の責任が発生する要件

当該責任無能力者(未成年者)の行為が、責任能力以外の不法行為の要件を満たすこと
監督義務を怠らなかったこと、または監督義務を怠らなくてもその損害が発生したことの証明がないこと



つまり、「親に監督義務違反が認められ、同義務違反が不法行為上の義務違反と評価できて、同義務違反と損害との間に因果関係が認められる場合」にかぎり、親自身にも責任が発生すると考えられます。(民法第709条)